欧州・中国が買い漁り投機筋の動きも活発
欧州と中国のLNG(液化天然ガス)購入量急増による価格高騰が韓国を襲っている。
アジア市場でのスポット価格がたった1日で40%以上も急騰し、パニック買いを誘発
しているのだ。
6日(現地時間)基準で、韓国と日本に輸入されるLNGの11月船籍分現物価格が前日
より42%も上昇という、指標記録開始以来最大の上げ幅となった。
国際的なLNG最大輸入国は日本であり、その後に中国・韓国と続き、北東アジアだけで
実に全世界の輸入量の半分近くを占めている。
世界的なカーボン・ニュートラル政策による脱・石炭火力発電の動きが強まり、LNGの
需要を一気に押し上げているのだ。
これらの動きが今後も加速されれば、電気料金値上げが中小企業を直撃するほかない。
冬を前にしてエネルギー需要がさらに高まり、輸入環境は今後一層悪化するだろう。
欧州は世界の温室効果ガス排出権市場の中心であるが、CO2排出権価格は前年比で2倍
以上にもなっていて、火力発電を石炭からLNGへ急転換させる原動力となっている。
EU加盟国は、LNG価格安定の対応を巡って内部分裂まで引き起こしている格好だ。
ただし北東アジアとは異なり、欧州にはロシアという変数がある。
今回の欧州LNG価格高騰はロシアによる輸出量削減の影響も大きいのだが、プーチンは
今年の冬に向けて輸出量の大幅な増加をほのめかしている状況だ。
韓国のLNG発電量は全体の26~29%であり、世界的なLNG確保競争が長期化した場合は
電力供給に非常灯が灯る可能性がある。
政府はガス公社の備蓄を7日分から9日分へ増やす予定だが、90日分以上の石油と比較
すれば不十分だという指摘が多い。
(毎日経済新聞/朝鮮語/2021.10.7 記事が長過ぎるので大幅に圧縮)
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中国やインドの電力供給危機に続いて、欧州でも同様の事態に陥る可能性が無いとは
言えません。
ドイツやフランスだけが欧州ではありませんからね。
火力発電に頼る国はまだまだ多いということですよ。
韓国のLNG発電の割合が26~29%ということですが、日本はそれよりも10%ほど高く、
40%近くにまで達するんだとか。
世界最大のLNG輸入国というのも頷けます。
日本ではLNGは(長期保管が難しいため?)国家備蓄の対象には含まれていません。
民間備蓄が2週間分程度はあるようですが、エネルキー戦略の死角地帯なんて言われる
ことも。
この先電気料金の大幅値上げが起こる・・・・・かもしれませんよ?
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