1日50万ウォン稼ぐ宅配ライダー続出
「クーパンイーツ」からのプロモーションメッセージが、宅配ライダー達のスマホへ
一斉に送信されて来た。
「クーパンイーツのスーパーウィーク! 1件の配達で最大22,000ウォン!」
通常の相場が1件4,000~5,000ウォンだから、最大で5倍近い収入になる訳だ。
首都圏で宅配員達をブラックホールのごとく飲み込んでいるクーパンイーツの戦略に、
宅配アプリ業界1位の「ベミン」と2位の「ヨキヨ」は緊張している。
この先には年末商戦も控えているからだ。
ネット上では、1日で40~50万ウォン稼いだというライダー達の収益認証ショットが
話題になっている。
クーパンに人員が殺到すれば他の2社はその分配達が遅れることとなり、レストランや
注文客の不満は溜まるしかない。
そこを狙って人気飲食店の契約を奪い取り、消費者拡大を狙うのがクーパンの戦略だ。
これはクーパンがソウル江南などで取ってきた手法だが、今やソウル全域に広げようと
している。
コロナ19でホームパーティーなどが増え、宅配プラットフォーム各社は売上の多くを
年末シーズンにあげるとこが分かっているのだが、ベミンとヨキヨはいまだ静観中で
有功な対策を打ち出せてはいない。
2019年には、3社合計で宣伝費用1,000億ウォン規模のシェア争奪戦が行われた。
今回の大乱はそれを上回ると見られている。
(韓国経済新聞/朝鮮語/2021.10.12)
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ヨキヨはドイツ企業が運営するサービスで、その後ベミンを買収し圧倒的なシェアを
確保したのですが、公取委が不当競争に当たると判断して片方の売却を命じました。
ドイツ企業はヨキヨを放出、それをSGグループが買い取ることになって現在手続き中。
そのゴタゴタしている間隙をついて、クーパンが2度目の大攻勢に出たようです。
そもそもライダー人件費の高騰で、宅配アプリ各社とも赤字続きなんだとか。
コスト上昇分を店側や消費者にそのまま転嫁すれば、みんな逃げてしまいますよ。
だったら他所を潰してしまえと、資金が潤沢なクーパンが焼畑商業に出るんですね。
チキンチェーン店は自前の宅配ライダーを抱えているんですが、そういう所へも当然
影響は及びます。
配送コストが上がったからと迂闊に値上げは出来ないので、最終的に泣きを見るのは
チキン屋の店主となるのかな?
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