5,900億ウォン規模の契約成就なるか
KAI(韓国航空宇宙産業)はLOTN(スロバキア国営防衛産業)と「FA-50導入に関する
業務協約」を締結すると発表した。
スロバキアは老朽化した高等訓練機L-39の代替事業を推進している。
代替対象は10機で、5億ドル=5,900億ウォンにのぼる契約。
今回の業務協約締結で、スロバキア高等訓練機代替事業にFA-50が参戦する道が開け、
KAIとLOTN間での産業協力方案など多様な協議が可能になった。
FA-50は、国産超音速高等練習機T-50をベースとした全天候型軽攻撃機。
韓国では2013年から実戦配備されている。
戦術データリンク、精密誘導爆弾運用、自己防衛装置、長距離高性能多機能レーダー、
グラスコックピットなどを装備。
最大速度はマッハ1.5で戦闘機並の運動性能を持つと評価され、立体戦闘作戦が可能な
統合型戦闘機体系を有している。
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T-50やFA-50は、インドネシア・イラク・フィリピン・タイへの輸出実績があります。
先月末には、「今後20年間で合計1,000機を目標に輸出を拡大する」とKAIが発表。
2015年からペルーへ売り込み中ですがいまだ決着つかずで、今回新たにスロバキアが
加わりました。
高等練習機と軽攻撃機の能力を備えたFA-50は、小規模空軍には魅力的なんでしょう。
スロベキアでの競合相手は、多大な実績を残したL-39練習機の最新型であるL-39NG。
お値段は調達コスト換算でざっくりFA-50の3分の1程度ですよ。
問題は、スロベキアがどんな機種を欲しているのかサッパリ分からないという点。
なので現時点ではどちらが有利なのか、外部からは全く推測できない状況です。
日本もT-4中等練習機の更新問題がありますが、あくまで国産に拘るんでしょうかね?
ボーイングから「TX」の提案を受けているようですけど、これと(ソフトウェア的に)
同レベルのものを国内で開発するのは、時間的・費用的に厳しいと言われています。
あまり先延ばしにすると、T-4の老朽化が限界に達してブルーインパルスが見られなく
なる日が来るかも・・・?
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