21年間未解決の世田谷一家殺害事件
2000年の年末に世田谷区祖師谷で発生した一家4人を惨殺した事件は、後に日本の5大
未解決事件として世に記憶されている。
捜査過程で明らかになった犯行手段はあまりに残忍で、日本社会に衝撃を与えた。
人々を更に驚愕させたのが殺人後の犯人の猟奇的な行動だ。
冷蔵庫からアイスクリーム・メロン・飲み物などを取り出して食べ、パソコンを使って
ネットサーフィンをし、リビングのソファで仮眠をとるという余裕まで見せている。
また犯人は侵入した痕跡を消そうともせず、食べ残したアイスは放置され、ネットの
閲覧履歴をそのまま残し、トイレで用を足した後に水も流していない。
まるで展示するかのように凶器などの遺留品を多数残している点も異常だ。
捜査が進むほど事件はますます迷宮に陥っている。
大々的な捜査にも関わらず手がかりさえ見つけられない捜査当局に対して、市民たちは
怒りの声を上げた。
そんな状況で”外国人犯人説”が浮上し、中でも”韓国人犯人説”に世間の注目が集まる。
犯人が韓国人だと指摘された理由の1つは、遺留品の靴とバッグのためだった。
共に韓国でしか販売されたことがない製品という噂が出回ったが、後になって日本でも
販売されていたことが明らかになっている。
日本の某テレビ番組では”米国の超能力捜査官”という人物まで引っ張り出し、容疑者の
モンタージュまで描かせた。
番組ではそのモンタージュに対し、「韓国人のように見える」とまで主張している。
2005年に犯人のDNA鑑定結果が公開され、韓国人犯人説は一層加熱。
父親系のDNAに見られる特徴が、日本人より韓国人の方が3倍も高いという。
このため捜査チームは犯人像を”韓国系混血”に絞り込み、韓国に捜査員まで派遣したが
徒労に終わった。
犯人が韓国人だという疑いはその後も続き、それを主張する本も出版されている。
しかしこの事件の捜査に加わっていた元刑事は米ABCニュースとのインタビューで、
「100%話にならない主張だ」と本の内容を一蹴した。
日本警視庁は事件解決のため、21年間でのべ28万人を超える捜査員を投入。
5,000万人の指紋を照会し130万件以上のDNA検査も行ったが、いまだ容疑者の特定には
至っていない。
事件後の法改正により(捜査中の事件も含み)凶悪犯罪の時効が廃止となる。
犯行現場の家は老朽化が進み、証拠保全も完了したことで撤去される予定だったが、
遺族による強い要望で現在もなお残されたままだ。
[韓国日報/朝鮮語/2022.3.19から超抜粋・意訳]
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この事件は惨状と特異な犯人の行動から、韓国メディアでも話題となったようです。
ハングル版のWikiにも載っていますよ。
21年以上経った現在でも40名近い捜査員が置かれ、手がかりとなる情報に懸賞金も
かけられていますが、さすがに寄せられる情報は年を追うごとに減少。
犯人の指紋とDNAを確保しているにも関わらず、国内で容疑者を特定できないままに
来てしまいましたが、このまま事件も風化してしまうのでしょうか・・・?
記事には「日本の5大未解決事件」とありますが、どの事件をもって5大とするのかは
日本国内でも意見が分かれると思います。
世田谷一家殺害事件はほぼ確実に含まれるのでしょうけど。
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