韓・中・日のバッテリー競争激化.....伏兵で米SESも
LG・サムスン・SKが注力している三元系リチウムイオン二次電池が、いつまで主導権を
保てるのか心配する声が上がっている。
日本トヨタが電撃投資している全固体電池がゲームチェンジャーになるという懸念と、
中国CATLが安価なリン酸鉄リチウム電池で物量攻勢を本格化しているからだ。
現代証券の責任研究員は以下のように指摘する。
・予定通り2030年までに全固体電池が商用化されたとしても、リチウムイオン電池との
価格差が大きく競争力は低い。
・既存の電池も新素材開発などで日々安全性を高めているので、当面はリチウムイオン
電池が市場の大半を占める。
・したがって、日本トヨタが70%の特許を握る硫化物系個体電池が、次世代二次電池の
主流となるのは困難だろう。
・またサムスンSDIも硫化物系二次電池を開発中であり、トヨタが東京五輪で披露する
はずだった全固体電池採用のEV車が失敗に終わったのを考えれば、トヨタがサムスン
より進んでいるとは言えない。
・さらには、LGエネルギーソリューションがポリマー系全固体電池を開発中なので、
こちらも期待が持てる。
・・・・・以上が研究員の所見である。
最近は、米国スタートアップ企業SESが開発したリチウム金属電池にも世界的な注目が
集まっている。
現代自動車やLGを始め、フォックスコンやGMなどのグローバル企業が続々とSESに投資
しており、次世代電池競争の勝者が全固体電池になるのか、それともリチウム金属電池
になるのかは誰にも予想できない。
しかし、一番の脅威はやはり中国のCATLだ。
リン酸鉄リチウム電池は非常に安価であるだけではなく、安全性も比較的高い。
ドイツ工場で量産を開始しており、テスラの新型モデルでも採用している。
低コストというのは非常に強力な武器であり、次世代二次電池が競争して勝ち抜くのは
容易ではないだろう。
(韓国経済/朝鮮語/2021.9.12)
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研究員が言っている「トヨタの全固体電池採用のEV車が失敗」というのは、無観客が
決まって予定していたお披露目などのイベントが全キャンセルになったことを指して
いるんだと思われます。
研究員の話だけだと、何か重大な欠陥が発覚して公開中止になったようにも取れる。
現在はナンバーを取得して公道走行試験をやってますけどね。
なぜ披露できなかったのか、その後はどうなったのかを省いて「サムスンより進んで
いるとは言えない」と結論を導くあたりは、いかにも韓国人らしい論法ですよ。
CATLが一番の脅威というのはその通りでしょう。
今や世界最大手の自動車用バッテリー生産メーカですからね。
提携先も日本企業を始め世界各国の主要メーカーに及びます。
源流を辿ればTDKに行き着くそうですが、それを言ったところで虚しくなるだけかと。
直近では、世界初のナトリウムイオン電池の製品化に成功していたり。
これは将来的なコストダウンが見込めるけど、エネルギー密度は低いんですね。
既存二次電池との併用や、低価格帯向けEV車への採用を視野に置いているんだとか。
まぁ2030年頃にどのメーカーが笑っているのか・・・できればそれは日本企業であって
欲しいものです。
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