POSCOがグローバル主導権を狙う新技術
カーボンニュートラル時代の中核に数えられる水素社会を先取りするために、「水素
還元製鉄」技術を主導するという計画をPOSCOが明らかにした。
手始めとして10月6日に世界初の「水素還元製鉄国際フォーラム」を開催する予定だ。
そこでは業界におけるグローバルリーダーの責任と役割りとして、POSCOの持つ技術の
共有も進めるという。
水素還元製鉄とは既存の高炉を置き換える革新的技術であり、石炭の代わりに水素を
還元剤として用いて二酸化炭素を排出せずに製鉄が可能。
POSCOは世界の鉄鋼大手を集めて議論し、水素還元製鉄でのリーダーシップを強化する
構えだ。
この会議は「HyIS 2021国際フォーラム」と名付けられ、アルセロール・ミタルや日本
製鉄を始めとした10の鉄鋼会社や3つの主要機関など、29の企業・団体が参加する。
この場でPOSCOは、自社が持つ固有製銑技術「FINEX」を基礎とした水素還元製鉄技術
「HyREX」を披露する予定だ。
FINEXで使われる流動還元炉技術を適用したもので、欧州が開発中の水素還元製鉄技術
「シャフト型ミッドレックス」に比べて効率の面で大きく勝るという。
POSCOの場合は鉄鉱石を粉末状にするだけでいいが、欧州の場合はさらにペレット状に
加工する必要があるためだ。
現在POSCOは既存の鉄鋼事業だけでは限界があるとし、水素事業をグループの中核に
据えて、未来の水素経済を導くリーダーとしての地位を確立して行くという。
(イーデイリー/朝鮮語/2021.9.29 無駄に長いので超圧縮)
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極力分かりやすく意訳したつもりですが、細かいことはさっぱりですよね。
POSCOが脱炭素・水素社会での業界主導権を握るため国際会議を主催したというお話。
開示する「HyREX」技術にしても、保有特許を無償開放するとかでは無いと思います。
早い話が、自分が持つ技術を世界標準にして利益を得たい訳ですよね。
水素還元製鉄というのは世界中で研究が行われているのですが、CO2排出量をゼロに
するには技術的ブレクスルーが必要らしく、各企業ともコークスと水素還元を併用した
段階的な削減を当面の目標としています。
またCO2ゼロ目標と定めた期間は大体どこも同じで、2050年頃となっていますよ。
日本も官民プロジェクトとして長年研究しており、当面は30%のCO2削減を目標とした
試験高炉の運転を計画中なんだとか。
詳しくはここをクリック。
ちなみに水素還元製鉄は高炉自体が必要無くなるというものではありません。
あくまでもコークスの代わりに水素を使って、鉄鉱石から酸素を取り除くというもの。
このコークスさんがCO2を発生させる親玉なので、何とかしようという訳です。
そしてこれと並行して進められている研究は、CO2が排出されるのは仕方ないので、
だったら水素を用いて排煙からも幾らか取り除こうというもの。
なぜコークスを完全代替えする水素還元製鉄が難しいのか?
技術的難易度とは別に、水素と酸素が反応すると「水」が発生して高炉の温度を下げて
しまうからだそうで。
鉄鉱石を粉にしたりペレット状にしたりするのは、高炉に入れる前処理段階で酸素を
取り除こうとしているからなんでしょうかね?
素人がちょっと検索した程度では全く分かりませんよ(笑)
だったら水が完全に蒸発するまで高炉内で熱していればいいんじゃね?・・・・・とか
思っちゃうんですが、素人は黙ってろと口に鉄鉱石ブチ込まれると思います。
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