テーマパークの墓場とか言う奴は誰だ!?
今年の5月5日、韓国初のレゴランドが江原道春川市に開場する。
40以上の遊戯施設、154の客室を備えたホテル、レゴブロックで大韓民国のイメージを
具現化した"ミニランド"は、子供達の人気を独占するだろう。
問題はレゴランドを作るために江原道が数千億ウォンを投資したが、これをどうやって
回収するのか全く目処が立っていないということ。
着工から竣工まで実に11年、行われた着工式だけでも3回。
事業計画初期には予想していいなかった突発変数が相次ぎ、完成が遅れに遅れる。
まず基礎工事が始まると、朝鮮半島で最大規模の遺跡と青銅器の遺物が見つかった。
これによる市民団体のテーマパーク建設反対運動は今も続いている。
江原道はレゴランド誘致のため、土地を100年間無償で提供。
売り上げが年間400億ウォンに満たない場合、自治体が手にするお金は無いに等しい。
テーマパークが完成すれば多くの正規雇用が生まれると言われたが、実際には90%が
アルバイトや契約社員で構成されると噂されている。
最も大きな問題は、江原道の財政が過度に投入されたという事実だ。
外国からの投資1,000億ウォンを得るために、4,000億ウォンを超える公的資金を投入。
専用の架橋工事、電気ガス水道などのインフラ整備、開発公社の新設などに使われ、
江原道が保証人となり全額をローンで調達した。
新設された開発公社は資金難に陥り、周辺の商業用地を売って投資金を回収しようと
するも買い手が現れず、江原道が再びこれらの土地を買い戻している。
4,000台を超える駐車場も江原道が造成する。
テーマパーク本体以外の施設は、全て自治体が責任を負う契約となっているためだ。
加えて600億ウォン以上の工事費をレゴランド側に提供している。
レゴランドとしてみれば事実上"地面を掴んで泳いだ"格好だ。
商業用地が売れないため、開発公社などは融資満期を延長しながら高い利息を払い続け
なければならない。
もし返済が滞れば、保証人である江原道が全て被ることとなる。
更には追加でコンベンションセンターと先史遺跡博物館を建設する計画で、これにも
1,000億ウォン以上が投入される予定だ。
[KBSニュース/朝鮮語/2022.1.14から抜粋・意訳]
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江原道と聞いてピンとくる人も多いはず。
そう、あの2018平昌五輪が行われた場所ですね。
KTXと高速道路は一応整備されたものの、言ってみればただの田舎かな。
今度はそこにレゴランドを作っているというお話。
韓国人ですら成功するとは思っていないらしく、周辺の商業用地がさっぱり売れないと
嘆いています。
馬鹿なんでしょうか? 馬鹿なんでしょうね。
そして土地の100年間無償供与。
地価が安い田舎だから可能な荒業ですな。
まぁ敷地内から遺跡が出てきた件は、事業的に見れば大きなハプニングでした。
大規模開発には常につきまとう問題です。
文中の"地面を掴んで泳ぐ"というのは、日本で言うところの濡れ手に粟。
労せずに利益を得ている状態を指す時に、よく使われる言葉なんだとか。
※"地面を蹴って泳ぐ"と表現する場合もある。
オープン当初は毎日のようにK-POPコンサートが開かれると思うので、そういうのが
好きな方は行ってみるのもアリ・・・・・かもしれません。
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